武用の美

私の柄巻きは静稽会のHさんにお願いしたものです。

常に稽古で使用し、既に数年たってますが、全くビクともしませんし、菱形も美しいままです。
ちなみにHさんはプロの柄巻師ではありません。

全くの素人なのです。
柄巻きは独学なんだそうです。

以前、静稽会の座学でHさんの柄巻き実演講習をやっていただいたこともあります。

実際に見せて頂くとさらに驚きます。
自身の工夫も加えたり、新たな柄巻「道具」まで作ってしまいます。

最近は見た目重視で全く武用に適さない柄巻きを行う「柄巻師」もいるという話も聞きました。

そんな話を聞くと、とても残念な気持ちになります。

静稽会には刀匠の方もいらっしゃいます。

この方も美しさだけではなく武用に適した刀を目指しています。

自身が鍛えた刀を静稽会の試斬会用に提供してくれています。

試斬会後、会員に感想を聞いたり、自身も斬ってみたりしながら、

作刀にいかしているようです。

そして「用の美」という言葉があるように「武用の美」もあるはずです。