舞妓さん

「舞妓さんはなぜあんなに顔を白く塗るの?」
娘からこんなことを聞かれました。

先日、千葉県佐倉市にある武家屋敷をみる機会がありました。
勿論、昼間に見学したのですが、昼間でも家の中は相当暗いのです。
夜は推して知るべしです。
蝋燭の光では人の顔を見分けることも難しかったかもしれません。
そんな時代の家屋の座敷で蝋燭の光で照らされることを前提のあの白塗りなんです。

花嫁もそうです。
白無垢、金屏風に反射した蝋燭の光が白塗りの花嫁の顔を照らした訳です。そこに赤の打掛や口紅の赤反射が加わります。
ピンク色の血色の良い色に仕上がると言うわけです。

今でこそ観光化した京都では舞妓さんは真っ昼間に白塗りして外を歩きますが、昔は夜しか見ることはなかったと思います。

歌舞伎も全く同じです。
沢山のライトに照らされた現代の歌舞伎の舞台と昔のものとは雰囲気も、随分違ったことと思います。
時代に取り残された白塗りだけでは、理解されないだろうなあと。

夜間や室内の斬り合いなども私たちが想像しているものと随分違うものだと思います。