イタリアの土方歳三

イタリア修行の旅から戻ってまいりました。

 

以前、この静稽録にも書きましたルネッサンスの最後の傭兵隊長と言われているジョバンニ・デッレ・バンデ・ネーレをこの目で見て参りました。とは言ってももちろん像(絵画もありました)なんですが(^_^;)

 

その像は美術館の中ではなくて、美術館アルノ川側にある道路に面したところにいくつかの像とともにひっそりと建っています。

実は座像がメディチ家礼拝堂前にもありますが、ウフィツィ美術館にある方が断然イイです。

 

細かい話は端折りますが、ジョバンニはイタリアで最も有名な武人の一人です。
28歳の若さで馬上にて右足に砲弾を受けたことが原因で亡くなりました。


日本でも明治維新という動乱期に「活躍」した武人がたくさんいますが、私にはその立姿が35歳で戦闘中に亡くなった新撰組土方歳三に重なります。

ジョバンニの部隊は全員黒い絹のリボンを腕に巻いていたのてバンデ・ネーレ(黒バンド)と呼ばれています。そう言えば新撰組も浅葱色の羽織を着ていましたね。(こちらはあまり人気がなかったようですが)

 

土方は箱館戦争の時に敗走してくる仲間を率いて進軍させ、
「我この柵にありて、退く者を斬らん」
と言ったと言われていますが、
ジョバンニは
「私が前に進む時は、皆私についてこい。もしも私が退(ひ)こうとしたら、私を殺せ!」
と言ったそうです。


表現は違いますが、どちらも部隊を率いる武人の覚悟を感じます。

さらに以前にも書いたジョバンニの格言をもう一度。

 

理なくして剣を抜かず
徳なくして剣を握らず