西郷どん

今年のNHK大河ドラマ「西郷どん」が終わりました。

視聴率は歴代ワースト3位だったとのことですが、私は俳優の瑛太さんが好きで見始めた「西郷どん」でしたので、終わってしまうと1年間のシーンを回想しながらさみしい想いがします。

 

実は不思議に私の知人には鹿児島出身の方が多いのですが、それぞれに西郷どんと大久保利通を彷彿とさせる方々です。

そんな中でも西郷どんに重なるのはやはり静稽会のHさんです。鹿児島出身のHさんとは長い付き合いですが、彼の考え、行動等はまさに「西郷どん」です。豪胆にして繊細。理路整然として不可解。酩酊洒脱(笑)。

薩摩という土壌で培われたHさんは武蔵野出身の私の理解が及ぶところではありません。

 

かの南洲翁遺訓にはこうあります。

 

「命もいらず、名もいらず、官位も金もいらぬ人は、仕末に困るものなり。この仕末に困る人ならでは、艱難を共にして国家の大業は成し得られぬなり。されども、かようの人は凡俗の眼には見得られぬぞ、と申さるる・・」

 

そもそもこの遺訓は幕末に新徴組を配下に置いて薩摩と対立し、薩摩藩邸焼き討ちした出羽庄内藩の人々によって書かれたものです。出羽庄内藩は会津藩よりも薩摩と長く徹底抗戦をした藩です。そんな藩の人たちが西郷どんの遺訓を遺したわけです。


Hさんは時々、西郷どんの片鱗を見せてくれます。

そんな訳で大河ドラマ「西郷どん」をHさんに重ねて観ておりました。西郷どんのセリフも「あ〜Hさんもこの場面ならこう言うだろうなあ」と素直に腹に落ちました。

 

今年もその「西郷どん」から年末の恒例のお誘いが来ました。理解不能でも不思議に心は共鳴します。今年も静稽会刀剣顧問の刀匠を交えて蕎麦屋で年忘れをします。

 

それにしても瑛太さん演じた大久保利通は素晴らしかった!