老年の武蔵

NHK番組に「偉人たちの健康診断」というのがあります。
先日の偉人は宮本武蔵でした。

この番組の中での武蔵は私が知っていた武蔵とは少し様相が違いました。

武蔵の時代には平均寿命は50歳です。


若い頃ではなく50歳を過ぎた頃の武蔵を伝える伝書には
「玄関を上がろうとしたとき壁に手をつき、エイと声を出して上がった」とあるそうです。「エイ!」と言うとなんとなく勇ましく聞こえますが、今で言えば、立ち上がるときに
「よっこいしょういち!」と言ったというところでしょうか。
これわからない人は無視してください(笑)

 

またそのころ武蔵が持っていたと伝わる木刀が今でも保存されているそうですが、武蔵はその木刀の先を削り、金具をはめて杖代わりにしていたそうです。杖をついた武蔵の姿です。

 

またその後の島原の乱の時には武蔵54歳。
久しぶりの戦いに血をたぎらせ、勇んで戦場に赴きますが、
「落ちてきた石が足に当たり転んで怪我をした」そうです。

老兵無残と言いたいところですが、武蔵は寝たきりにならなかった。


現在、歳をとって転倒・骨折で要介護になる人は年間12万人だそうです。それを考えると武蔵は寝たきりになってもおかしくなかったはずです。

そうならなかったのは「上半身」を鍛えていたからだと言うのです。転倒を防ぐには足腰を鍛えると言うのが常識ですが、今では上半身の鍛錬が倒れた時のパッシブセーフティにつながるという考えがあるそうです。上半身の鍛錬は転倒の二次被害から身体を守るということです。

 

50歳を過ぎても「千日の稽古を鍛とし、万日の稽古を錬とす」と身体を鍛えた武蔵だからこそといったところです。

62歳の武蔵は今で言う胃がん、食道がんに罹ります。そして霊厳洞にこもって五輪書を書き上げます。

武蔵は一度は捨てた父の新免という姓を五輪書に記して64歳で亡くなります。