根岸流手裏剣術

古武術について詳しい人に「根岸」と名乗ると「あっ!もしかして根岸流手裏剣ですか?」となります。

当たり前ですが、私は全く関係ありません(笑)

 

根岸流手裏剣術はもともとは上州安中藩士の子であった海保帆平が始まりだそうです。う〜ん、やっぱり上州かぁ!

 

ん?でも海保帆平と言えば北辰一刀流では?それが手裏剣?初めて知りました。

 

海保帆平は北辰一刀流玄武館の人縁で水戸藩剣術師範役となり、水戸藩に伝わっていた「願立流手裏剣術」を改良して門弟の安中藩士根岸松齢に伝授したと言われています。根岸松齢がさらにそれを改良して根岸流手裏剣術として一流を立てたというわけです。

 

この根岸流の手裏剣は私たちが思い描くものとは形状がだいぶ違います。忍者が投げる様な星形の手裏剣では無く針形をしています。

 

海保はまず手裏剣そのものを改良します。全体の径を太くして、後部分に溝を刻んで断面を十字にしたそうです。

 

この手裏剣はパリ万博当時にフランスに伝わった後、意外な発展をします。どんな風に使われたか?

 

飛行機から落とす爆弾の形に使われました。投下爆弾の原型は元々は改良型手裏剣だったというわけです。

 

海保帆平や根岸松齢はまさか手裏剣がそういう使われ方をするとは思いもよらなかったでしょうね。