死腔

私は稽古前にいくつかの決まった居合形をやることにしています。

これを始めてから段々と形数が増えてしまって、今ではそれが終わるまで結構時間がかかります。

 

その中であるいくつかの形の時には意識的に声を出します。

 

「ハッ!」

 

声を出すと言うより、息を吐き出します。

 

人間は一生で6億回呼吸するそうです。

しかし、その呼吸は決して効率的とはいえないと知りました。

 

空気が鼻から肺に到達するまでの気道等に吸い込んだ空気が残る「死腔」と呼ばれる空間があるそうです。

 

一回の呼吸で大体500mlの空気を吸い込むと150mlがその死腔に溜まってしまうそうです。

約30%、かなりのロスです。さらには姿勢が悪いなどの理由で呼吸機能が十分発揮されずに機能的残気量が増えてくる・・・どうしても呼吸が短くなる、浅くなる・・・そして酸素の取り込み量が少なくなる・・・

 

そんな残気を吐き出すためにまず稽古前に意識的に声を出します。

呼吸は吸うことよりも吐くことを意識すると良いとされています。坐禅でも吸うことは人間が生きるために自然に行われるので意識するのは吐くことだと教わりました。

まず死腔に残っている息を吐き切ることが重要です。

 

また呼吸には「呼吸筋」と言われる筋肉が必要と言われています。それは体幹と言い換えても良いかもしれません。体幹を鍛えて姿勢を正しく保ち、さらに普段の呼吸効率を上げることは理に適っています。

 

若い人たちは長い時間スマホを使っていると姿勢が崩れがちです。また高齢者は年とともに筋肉が衰えて姿勢が崩れてきます。やはり体幹は鍛えておいた方が良さそうです。

 

さらに息を吐いている時の方が集中できる効果が大きいと言われていますので、武術的にも稽古でさらなる呼吸のレベルアップをはかりたい思います。

 

コロナの中でなかなか声を出すことは難しいかもしれませんが、たまには大きな声を出すのもストレス解消に良いと思います。

まずは死腔から残気を吐き出してみましょう!

 

ただ街中でやると通報されますので、稽古場でやることをおススメします(笑)