骨まで愛して

3年前に専門店でスポーツバイク(自転車)を買いました。今もよく転がしてます。

 

さらなる体幹強化と体を絞ろうと考えた訳ですが、スポーツバイク超初心者の私は上級者用を買っても乗りこなせないだろうとそこそこの値段のものを買うつもりで取り敢えず量販店に出かけました。

 

たまたまその量販店にいたお兄さんが変わった方でした。

熱くスポーツバイクを語ったのちにこんなことを言いました。

 

「ところでスポーツバイクで一番大事なのはなんだと思いますか?」

 

ギア?

チェーン?

車輪?

タイヤ?

ハンドル?

ペダル?

・・・?

 

彼曰く「フレームです!」

フレームとはスポーツバイクの構造部分のこと。

 

「本気でスポーツバイクやるなら量販店で買わないで専門店でフレームの良いものを買った方がいいですよ!」

 

自分の立ち位置と言ってることが大いなる矛盾のお兄さん・・・さらに熱く語ります。

 

「とにかくスポーツバイクはフレームに尽きる。他の部分は後でカスタマイズ出来てもフレームは本体だから変えられない」

 

ん?この言葉はどこかで聞いたことがあります。

昔、自分の差し料を探していた時にある刀屋で聞いた言葉です。

 

「差し料を選ぶ時には鍔、鞘、目貫など刀本体以外の要素は全て無視。どこまでも純粋に刀本体のみで選ぶこと。他は後からいくらでもカスタマイズ出来るから」

 

まあ刀は本来オーダーメイドのはずなんですけどね・・・

経済的な理由だけではありませんが、自分に合った刀探しの長い旅に出ることになるわけです。

さらにはカスタマイズにも意外とお金がかかってしまうこともあって「フルセット」の状態で販売されている差し料に目が行きがちです。

そんな状況ですから初めて差し料を選ぶ人の中には本体よりもそれ以外の要素で選んでしまっている人を結構見かけます。

 

やはり何が代替のきかない本体なのかを見極めることは大切です。

 

そう考えると人体のそれは一体何になるのか?

 

「皮を切らせて肉を切る、肉を切らせて骨を断つ」

 

やっぱり骨に行きつきますかね。

 

そう言えば、大昔に城卓矢の「骨まで愛して」という歌がありました。

 

「骨まで〜♪骨まで〜♪骨まで愛して欲しいのよ〜♪」

 

恐ろしい歌詞です・・・

 

人体の「本体」が骨であるならば、武術でも骨(コツ)をつかむ必要があります。