先日、久しぶりに舞踏カンパニー山海塾の「TOTEM-真空と高み」を観に行きました。
山海塾は今年で創立50年だそうです。
昨年、山海塾主宰の天児牛大氏が74歳で亡くなってこれからどう活動していくのか?
いろんな意味で山海塾は岐路に立たされているかもしれません。
演出助手で創立からの舞踏手でもある蝉丸氏はもうすぐ古希のはずです。
彼は体に不安を抱えたりしていないのか?
どんなに鍛えた体でもあの舞踏の動きには体が悲鳴をあげているだろうなあとつい我が身に置き換えてしまいました。
実は観に行ったのは稽古総見を目前にしていろいろと迷いに迷っていた時です。
何かヒントがあるかと淡い期待を抱いてましたが、もちろんそんなものは見つかるはずもなく、さあどうしたものかと・・・
それでもかろうじてこんな言葉を思い出させてくれました。
「舞踏とは命がけで突っ立った死体である」
舞踏家土方巽氏の言葉です。
そう言えば「立ち往生」という言葉があります。
「進退きわまった」という意味ですが、弁慶が衣川の合戦で源義経を守るために無数の矢を浴びながらも大長刀を杖にして立ったまま絶命したことからきた言葉です。
まさに「進退きわまった」時は「命がけで突っ立った死体」が持つエネルギーで臨むしかないということかもしれません。
稽古総見で「命がけで突っ立った死体」になってみるのも面白い(笑)
そんな覚悟さえ出来ればもう何も迷うことはありません。