静稽会は会として稽古前の準備運動はしていません。各人がそれぞれ体調に応じてすることになっています。
私は稽古前に「正座」「蹲踞」「膝行」「四股」の四つもしくはその中のいくつかをやることが多いです。
まずは「正座」です。
静稽会の居合形の基本は座業です。
正座から始まります。
居合形をそのまま実戦シミュレーションだと思っている人はよくこんなことを言います。
「刀を差したまま正座する状況なんてあり得ない」
確かにそんな状況は無かったと思います。
本来は座る時には刀は右脇に置きますから。
ではなぜ居合形は刀を差して正座したところから始まるのか?
色々な考え方があると思います。
私は一つは正座がいわゆる武術の基本である「上虚下実」が取りやすい姿勢だからなのだろうと思っています。
正座は初心者の方でも肩の力が抜けて安定した姿勢が取りやすい姿勢だと思います。また立業よりもブレが少ないメリットもあります。
私は稽古前にまず座業居合形を七、八本抜いて気を入れます。
次に「蹲踞」です。
蹲踞は相撲の取り組み前の姿勢です。直立の姿勢から上体を真っ直ぐにしたまま膝を曲げて腰を下ろし、爪先立ちで両膝を開いた姿勢です。
初心者の方には少し難しいかもしれませんが、親指の付け根に重心がかかるようにすることがポイントです。
蹲踞は中心軸を体感するためには必須の感覚稽古です。蹲踞からそのまま立ち上がれば正しい立ち姿勢になります。
そして余裕があれば「膝行」です。
足腰を鍛え身体の軸を練るのに役立ちます。足を使わず左右の入身で進行します。
稽古場で前進、後退の往復するだけでも汗が出てきます。
膝行が少しキツイなあという時には代替で「四股」を踏みます(笑)
これらはそれほど時間をかけずに体を整えることが出来ると思います。
以前は「武士は戦う前に準備運動などしない」などと言って稽古前に準備運動は一切しませんでした。
しかし最近では寄る年波には勝てず・・・恥ずかしながら皆さんが来る前にひっそりと最小限の「稽古前稽古」をしております。
口が裂けても「準備運動」とは言いません(笑)
<参考>
2023年8月19日付け静稽録「武士のストレッチ」
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