最近、プレー中に大きな事故があったことからプロ野球(NPB)ではバットを投げ出す危険なスイング(すっぽ抜けも含む)への罰則が強化されました。
特に中南米の打者たちはフォロースルーの際に片手を離すスタイルが多いのでバットが手を離れる危険性が高いのだそうです。
大谷翔平選手もそういうスイングをしている映像を見たことがあります。
考えてみればバットよりも危険な刀を振り回している私たちです。
当たり前ですが、バットと同じく刀と体を結びつけているのは手の握りのみです。
手を離せば(またはすっぽ抜ければ)刀は飛んでいきます。
しかも居合は刀を抜く動作そのものがそのまま斬り付けの第一撃になる技ですから片手が必然となります。
このニュースを見て感じたことが二つ。
一つ目は稽古中の安全対策は本当に万全か?
もちろんNPBのように罰則を設けても意味がありません。意図的に手を離す人などいない訳ですから。
環境面から安全対策を再確認する必要がありそうです。
二つ目はいつも稽古で言っていることですが、居合は刀を手で抜くものではありません。全身を使って抜き、全身を使って斬ります。手にかかる負荷をできるだけ全身に分散することは刀が手から離れるリスクを軽減します。
またこれはそのまま体の一部に集中しがちな負荷を分散して自身のケガを減らします。
さらには無駄な動きを極限まで削り、刀を出来るだけ動かさないで技を完了させることもリスク回避につながります。
さらなる技の研鑽が必要です。
しかし二つ目は初心者には難しい技術です。
上達するまでは特別な配慮と環境整備が必要になると感じました。
武士の魂といわれた刀を地面に落とすことは昔の武士にとっては大失態でした。
「危険スイング」報道に接して、あらゆる面から稽古を深く考えてみたいと思っています。
